在韓米軍特殊部隊が先月、韓国軍特殊部隊と共に北朝鮮の朝鮮人民軍基地を攻撃し、仮想の敵軍幹部らを生け捕りにする訓練を軍事基地内で行ったことが22日までに分かった。
朝鮮人民軍首脳部を除去するいわゆる「斬首作戦」の訓練を行ったのだ。
韓国軍と米軍の特殊部隊はこのような合同訓練を過去にも何度か行ってきたが、今回は異例にも米国防総省が訓練の様子を撮影した写真を一時的に公開した。
韓米両国は今回の訓練について「正規訓練」と説明したが、韓国軍周辺では「普段は非公開で行われる訓練を公開したのは『クリスマス挑発』を示唆した北朝鮮に対し、軍事面で強い警告のメッセージを送るためだ」との見方も出ている。
米国防総省が先日ホームページを通じて公開した12枚の写真には、今月8-11日に群山、仁川、
江原道周辺などで行われた韓米特殊部隊の兵士らによる訓練の様子が写っていた。
米陸軍、海軍、空軍、海兵隊などから成る特殊部隊の兵士らは韓半島各地で訓練を行っている。
例えば群山基地周辺ではチヌーク・ヘリ(CH-47)に乗り込んでパラシュート訓練が行われている。
また基地の中では戦闘機による空からの支援を受けながら特定の人物を生け捕りにする訓練も行う。
小銃に消音器を設置し、防弾ヘルメットに敵味方識別装置を付けて建物に入る様子を写した写真も公開された。
米軍が一時公開した動画には、韓米連合軍が朝鮮人民軍役の仮想敵軍と銃撃戦を行う様子も撮影されていた。
米軍はこの動画を国防総省の関係するホームページで公開していたが、後に公開を取りやめたという。
これについて韓国軍のある関係者も「訓練に関する動画は現在削除されている」と伝えた。
四つの部隊で構成される米軍の特殊部隊は仁川で合同訓練への決意を示すため互いに腕を組み合っていた。
上記の韓国軍関係者は「米軍の特殊部隊と韓国軍特殊部隊は地域ごとにペアを組み、今年6月から11月まで訓練を続けてきた」
「公開された写真もそれらの訓練の一部のようだ」と説明した。群山基地で行われた訓練には益山地域に拠点を置く韓国軍第7空襲特殊戦旅団所属の兵士らも参加したという。
米軍は昨年から続く北朝鮮との対話局面が始まった後は、相手を刺激する訓練は公開しなかった。
しかし北朝鮮がイスカンデル級ミサイルや超大型放射砲(多連装ロケット砲)を発射し、さらに最近は大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射準備まで行っているため、朝鮮人民軍の幹部らに対し「斬首作戦」など軍事対応に乗り出すこともあるとの警告を送ったとみられる。
米国は先日も「2017年の軍事的緊張状態に戻ることも考えられる」と警告した。
今回米軍が公開した写真には、直近の11月に群山で行われた訓練の様子も数多く撮影されていた。
特殊部隊の兵士らは作戦に使用される地図などを持ち、一定の距離を置いた場所から観測を行い、
発煙弾を使って基地内に設置された仮想の目標物に向かって進んだ。
空からは米軍のF16戦闘機が援護していた。兵士らの中には米陸軍特殊部隊「グリーンベレー」も含まれていたという。
グリーンベレーは敵の後方に入って偵察任務を遂行し、必要なときには敵の重要人物を暗殺あるいは拉致する任務も担当する。
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