皇后さま 61歳の誕生日【感想 全文掲載】 | NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241209/k10014661361000.html 2024年12月9日 0時17分
皇后さまは9日、61歳の誕生日を迎えられました。皇后さまは、誕生日にあたって文書で感想を寄せられました。
9日は、天皇陛下とともに皇居・宮殿やお住まいの御所で皇族方や石破総理大臣などから祝賀を受けられることになっています。
皇后さま 誕生日に際しての感想 全文
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241209/K10014661361_2412071903_1207190918_02_03.jpg 今年は、元日に起きた能登半島地震で多くの方が亡くなり、また、多くの方が被災されたことに深く心の痛む年の始まりとなりました。
日本の原風景や伝統文化を色濃く残す美しい地域であると同時に、高齢化や人口減少、過疎化の進む半島地域であるという、地理的、社会的状況の中で発生した大きな地震により、道路の寸断によるアクセスの困難さや長く続く断水など、被災された方々が、冬の厳しい寒さの中でどれほど多くの困難と御苦労を抱えながら避難生活を送られていたか、想像するに余りあるものでした。
私自身、学生時代に友人との旅行で能登半島を訪れたことがあり、楽しく、大切な思い出の詰まった能登の地で、多くの人々がこのような大きな試練に直面していることに、心が締め付けられる思いが致しました。
状況の少し落ち着いた3月から4月にかけて、お見舞いのために能登の被災地を訪れ、被災された方々が安心して生活できる日が一日でも早く訪れるよう、復興が一歩一歩進んでいくことを心から願いましたが、その復旧・復興への歩みを進める中、9月下旬に、今度は大雨による被害が発生したことにも心が痛みます。
(中略)
宮内庁 医師団の見解を公表
宮内庁は、体調を崩されてから21年になる皇后さまについて、治療にあたっている医師団の見解を公表しました。
医師団の見解の全文です。
皇后陛下におかれましては、これまでも医師団が説明いたしております基本的な考え方を踏まえながら、引き続き御治療を継続していただいております。
本年は、都内行幸啓につきましては、お一方でお出ましになった5月の全国赤十字大会、両陛下でお出ましになった4月と10月の園遊会、8月の全国戦没者追悼式などを合わせ、32回に及ぶお出ましをなさいました。
地方行幸啓につきましては、石川県(2回)、岡山県、佐賀県、岐阜県、大分県にお出ましになりました。
さらに、6月には、丁寧に御準備をなさり、国賓として英国を御訪問になりました。
英国では、細やかに工夫をされながら御体調を調整され、御予定どおり、王室の方々との御旧交を温められ、また、それぞれの御訪問先で幅広い年代の方々と御交流になりました。
皇居では、宮殿などでの行事に臨まれたほか、御養蚕に取り組まれるなどの御活動を今年も続けられました。
皇后陛下には、天皇陛下をお支えになりながら、国民が直面している様々な困難に心を寄せられ、国民との触れ合いの機会を大切にされようと努めておられます。
また、4月から日本赤十字社の嘱託職員として勤務されている愛子内親王殿下が、社会人としての歩みを着実に進められながら、皇族としてのお務めに励まれている御様子を温かく見守っておられます。
今年は、御静養のため、5月にお三方で栃木県の御料牧場に、8月には両陛下で栃木県の那須御用邸に、また、9月にはお三方で那須御用邸にお出ましになりました。
このように、皇后陛下には、工夫を重ねられ、御体調を整えられながら、努力されて御活動を続けていらっしゃいます。
本年も都内行幸啓に加えて、地方や外国など、様々なお出ましをなさるとともに、御所や宮殿の多くの行事にお出ましになりました。
一方で、皇后陛下には、御快復の途上にあり、依然として御体調には波がおありです。
そのため、大きい行事の後や行事が続いた場合には、お疲れがしばらく残ることもあります。
医師団としては、そのような中でお疲れが残らないよう、御散策などの御運動や気分転換のためのお時間を含め、十分な御休息をお取りいただきたいと考えております。
また、かねてから皆さまにお伝えしているところではありますが、公的なものに加え、私的な部分でも御活動の幅を広げていっていただくことが大切だと考えております。
皇后陛下には、これまで同様、周囲の方々の理解と支援をお受けになりながら御治療を続けていただくことが大切ですので、引き続き温かくお見守りいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
※全文はソースで。